9月29日 第1回の本番です。「竹筒でご飯を炊く」

 通町児童館の食育プログラム「ぱくぱくプロジェクト」の第1回は「竹筒でご飯を炊く」です。
 児童館には、調理室も園庭もないので、道路向いの「みどりの森幼稚園」を会場に各回のプログラムを展開していきます。
 幼稚園の園庭に今回のプロジェクトのために仙台市役所から提供してもらったU字側溝を8本並べて、ご飯を炊く窯の準備です。この幼稚園は自由教育を旨としており、園庭はデコボコだらけです。スタッフは園庭の整地作業から取りかかり、U字側溝を水平に設置していきます。
 竹筒を水洗いし、U字側溝に薪や炭の燃料をセットし参加者の集合を待ちます。

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 一方で,調理室では「賢和会・男の台所・和(やわらぎ)クラブ」のメンバーが芋煮汁の調理に取りかかっています。今日は,スペシャルなデザートもつくるそうです。楽しみですね。

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 参加者が集まってきました。親子で約30名の参加者とスタッフが約20名、総勢50名での「ぱくぱくプロジェクト」の開始です。
 始まりのガイダンスのあとで、竹筒の釜に「賢和会・男の台所・和クラブ」のメンバーが洗米したくれた、お米を詰めて、U字側溝にセットし、火入れをしました。

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 ここからは、「竹焚け隊」の皆さんに火の番をお願いし、参加者は「竹切り隊」に出発です。
 「竹切り隊」は、歩いて20分程の臨済宗のお寺「満勝寺」に出向き、芋煮汁をよそおうための竹のカップを創りに、お出掛けです。
 竹筒の釜づくりには時間が掛かり過ぎるし、蓋を創るのにテクニックを要するので事前に創ることにしましたが、どうしても子どもたちに竹を切らせたかったのです。
 「仙台市民の森を創る会」は、里山保全などに取り組んでいる団体ですが、街の中の緑の保全にも関心を持っています。お寺さんの竹林を題材に、緑の保全と食育の話しをして貰いました。
 美味しい竹の子を頂くためには、適度に竹を間引きしていくことが必要です。里山の保全も同じです。そんな話しをしてもらい、いよいよ竹林に分け入り、竹切りの開始です。子どもたちもノコギリを手に、竹切りに挑戦です。全員が初体験です、竹林の中に一列になって順番を待っています。

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 切り出したばかりの竹を一節ごとに切り分け、MYカップづくりが始まりました。時間が掛かってもいいんです。自分で造ることが大切なんです。

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 MYカップを持って、幼稚園に帰還です。往復で1時間近く歩き、竹も切り、「竹切り隊」のみんなは腹ぺこです。
 「竹焚け隊」のみんなは、全身薫製状態で、50本の竹筒のご飯を見事に炊きあげていました。「竹焚け隊」のみんな、ご苦労様でした。
 竹筒の蓋を開けると、竹の良い香りが立ち込めます。この香りの移ったご飯は、さぞかし美味しいでしょう。

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 さあ、食育は食べなくては始まりません。竹筒の外側が炭化していますので、新聞紙にくるんだ竹筒の窯がそのまま今度は、お茶碗に変身です。1人1本のお茶碗を受け取り、次はMYカップを洗い、「賢和会・男の台所・和クラブ」のみなさんが作った芋煮汁をよそおって貰います。家族単位で、グループ単位で、めいめいに園庭に陣取り、楽しい昼食の時間です。スタッフも、おなかがペコペコです。みんな、美味しいの連発です。

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 今日の昼食は、こんな感じです。竹筒の蓋を開けると、竹のえにも言われぬ香りが立ち上がります。新米を使っています。何と贅沢な。何ともったいないことを、私たちはしているのでしょう。

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 食材を紹介しましょう。
 お米は、「NPO法人環境保全米ネットワーク」の黒澤さんが育てた、新米の「ひとめぼれ」です。前々日に精米したものが、宅急便で前日に届きました。
 野菜類は、「朝市夕市ネットワーク」に参加している角田市と蔵王町のメンバーが育てたものです。芋煮汁のメインは里芋です。さらに、ニンジン、ハクサイ、ネギ、野菜類は生産者からの直送です。マイタケ、ハタケシメジのキノコ類は、加美町小野田の土産館(どさんかん)で調達しました。味噌も小野田のばあちゃんの手作り味噌を使っています。食材は、可能な限り生産者に近いところから調達してきました。
 肉は、なかなか難しいので、みやぎ生協で買ってきました。
 
 みんな、ぱくぱくです。芋煮汁のおかわりOK。ちなみに私は、3杯いただきました。

 食後のデザートは、お団子です。昨日は、お月見でしたので、里芋を裏ごしし、上新粉と混ぜて茹でたツルンとした団子にみたらし餡が掛かっています。一口いただくと、中から栗が出てきました。こんな贅沢な食育をしていいのでしょうか。

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 みんな大満足で、終わりの会です。
 食材提供NPO、調理系NPO、環境保全系NPOの連携によって、第1回のプログラムが運営され、さらに会場提供の幼稚園、お寺さん、仙台市役所さんなどの協力があったことを参加者に説明し、今日の「ぱくぱく」は終了でした。

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