NPOどんどこプロジェクト

NPOどんどこプロジェクト 2016

狭山市立狭山台児童館

埼玉県狭山市

さやまっ子元気プロジェクト~武蔵野の面影体験

タイトル さやまっ子元気プロジェクト~武蔵野の面影体験
協力NPO 特定非営利活動法人 ジョイライフさやま
その他協力者・関係者 市内企業
開催日時 2016年11月13日(日)
開催場所 狭山市智光山公園内
目的

環境先進国・スウェーデンの大学教授は、このような研究発表をしています。世界的にデジタルの波が押し寄せた1980年代以降、ゲーム、ビデオ、パソコンなど、子どもたちが外へ出なくても楽しめるものが急増する環境のなか、外で泥だらけになって遊ぶことがないまま、大人になっていった30歳までの人たちを対象に統計をとってみると、他者との関わり合いが非常に苦手で、相手を認めることをせず、争いばかり起こす大人が圧倒的に多かったそうです。日本でも子どもの1日の過ごし方が変わってきました。なかでも大きく変わったのが『体を動かさない』『人と触れあわない』『話さない』という3つの要素です。この3つの要素が少なくなったことで、日常の遊びのなかで得られる“学びの場”がなくなっていると指摘されています。

私たちの協働事業で目指すものは、自然体験を通してたくさんの好奇心や創造力から考える力を育て、芽生える発想力を大切に「児童に生きる希望を与え、さらにより良く生きる勇気を培う」ことにあります。多くの自然と共生する時間を過ごすことにより『体力に自信がある』『得意な教科の数が多い』『環境問題に関心がある』『課題解決能力や豊かな人間性』がある子どもたちを育て、季節感、景色、空間の彩りなどを感じる人間に育つ事を目標にする。

概要

豊かで広大な自然林の中で自然を楽しみ、緑に囲まれながら音楽やバーベキューを楽しむ、53.8haの大規模な都市公園、武蔵野の自然を残し、アカマツ、ナラ、クヌギが密生する大自然、この自然を生かした取組みを考え子どもたちの成長に繋げる。

  1. 竹筒を使った炊飯の体験
  2. 狭山市の特産品サトイモを取り入れた料理
  3. 竹を使った風鈴づくり

狭山市立狭山台児童館について

連絡先

住所 〒350-1308
埼玉県狭山市中央3-3-31
電話番号 04-2958-7407

レポート

当日の様子

朝陽に輝く朝露が森林浴を満喫させる、この秋一番の小春日和の中、武蔵野の面影残る東京ドーム約11個分の広大な公園にたくさんの参加者が集まってきます。飯ごう炊飯はやったことがあるけど、「竹を使ったご飯作り」は初めての体験です。30分位たって泡が出なくなったら飯ごうを火から遠ざけ、しばらく蒸らします。カレーを煮込んでいる時間はウォークラリーです!コースに設定されたチェックポイントを周り、災害時に食べられる防災植物などを見つけて、仲間と心をひとつにして歩き、地域の風土・自然にふれ、楽しい時間をすごします。すっかりお腹が空いた子どもたちは、「いい匂い!」「おなかすいたー!」「はやくたべたいよ!」の大合唱の中、炊きあがった飯ごうの蓋を開けると歓声が沸きます。地元の里芋を加えた自慢のカレーライスの出来上がりです。

食べ終わったものを仲間みんなで片付けた後は、「竹風鈴」作りにチャレンジです。子どもたちは、スタッフや親御さんに補助をしてもらいながらノコギリや小刀を使っていきます。そして、最終的には自分たちで使えるように!

以前は使えなかった子どもたちが、午前中よりもどんどん出来るようになっていく姿は、親御さんだけでなく、スタッフもやってよかったなぁと思わせてくれます。最後にウォークラリーの景品でいただいた、可愛いドングリをトッピングして出来あがりです。出来た風鈴を写真に収めたり、風に吹かれて音を楽しんだり、出来た達成感でいっぱいでした。

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よかったこと

指定管理者制度の中、活動の幅に限界を感じていたところ、「子どもたちの歓声が聞こえる街づくりを目指し、自然と共生できる環境を整備保全し、豊かな社会環境を創造するための活動」をしている"NPO法人ジョイライフさやま"の活動理念と児童館が目指すものが一致しており、準備段階の会議でも多方面に渡る経験などを聞かせていただき、円滑に計画を進めることができました。

また、参加いただいた保護者や児童からも児童館以外にも子育てのネットワーク活動を知っていただくことができ、今後の児童館運営の活動の幅を広げることに発展していくことを願います。

子どもたちの声

  • はじめてノコギリやノミを使いましたが、スタッフの方から親切に教えてもらって嬉しかったです。
  • 自分で炊いたご飯の味は一生忘れません。
  • カレーライス3杯もお代わりしました。
  • 災害が発生した時に、非常食として「食べられる野草」があることを知った。
  • 近くに住んでいるのにこんな森がたくさんあるとは知りませんでした。
  • 音楽やギター演奏があって参加して良かったです。
  • ウォークラリーの景品のどんぐりは「トトロ」みたいで大切にします。
  • 竹にあまり触ったことがなかったので、風りんができた時は嬉しかったです。

協力NPOの感想

大勢の子どもたちに囲まれて狭山の自然を改めて感じることが出来、自然の大切さ環境の素晴らしさを実感する事が出来ました。地域の子どもたちとの出会いを大切にこれからの出会いを楽しみに活動していきたいと感じています。

その他協力者の感想

児童館の役割やNPOの活動のことを今まであまり意識していませんでしたが、子どもが地域の課題に触れる機会に関われてよかった。竹飯ごう作りでは、少し焦げていたり、水っぽかったりしていても、友達と一緒に作った"初めての料理"は何物にも代え難い味だったようで、同伴された保護者様からも日常生活では味わえない貴重な体験ができたと喜んでいただきました。

児童館担当者の感想

児童館職員、NPO法人職員、社会人・学生ボランティアのそれぞれの持っている個々の力を連携し、大きな流れを作る大切さと「絆の広がる社会づくり」に貢献できたことは大きな成果でした。また、竹の水鉄砲、竹とんぼ、竹のお箸など、子どもの自然体験による事業には、今後も竹はぜひ使っていきたい素材です。のこぎりやナイフやノミなど道具の安全な使い方を子どもに伝える機会にもなりそうです。