NPOどんどこプロジェクト

NPOどんどこプロジェクト 2011

菊間児童館

愛媛県今治市

プログラム

プレイパークきくま

タイトル プレイパークきくま
協力NPO ふれあいステーションきくま
その他協力者 愛馬会・今治明徳短期大学・社会福祉協議会・かわら館・遍照院・ニーニーズ
日時 2012年2月12日(日) 10時~15時
場所 菊間駅・かわら公園・遍照院
ねらい 「ふれあいステーションきくま」は、無人駅となったJRの空き店舗を利用して、地域の活性化と拠点づくりを目指している団体である。今回、その方々と協働し、普段行っているボランティア活動を理解してもらい、またその人たちが知っている菊間町の面白い事や楽しい事や文化と歴史などを体験してもらう中で、いきいきとボランティア活動をしている大人に触れ、思いやりと感謝の気持ちを養う。そして、活動に参加することで地域に目を向けられるようになり、地域の課題に気づき考えられることができるきっかけになること。
概要
地域資源の紹介をする。
 
事前活動
テーマ:相手を知る
 
○ふれあい交流会
「ふれあいステーションきくま」の関係者と児童館を利用する子どもたちの交流会    
 
○キッズカフェ
菊間駅で実施している「サロン」を子どもたちで運営する。
活動内容を理解し、お手伝いをする。
 
○イベント開催に向けて打ち合わせ会
 
イベント内容
○地域資源(場所)
ふれあいステーションきくま(無人駅)から菊間の名所にいく。
①かわら公園(菊間町の地場産業である瓦をモチーフにした公園)
②遍照院(厄除けで有名なお寺)
 
○地域資源(人)
①鼓菊連の指導者でもある「ふれあいステーションきくま」の羽藤さんの太鼓指導
②かわら館での粘土工作体験
③愛馬会(賀茂神社で馬の走りこみをしている馬をお供馬というが、その馬を育てている人の団体)による乗馬体験
④婦人部(いろいろな団体の方が所属している)の方による手芸教室

レポート

当日の様子・子どもたちの声

当日の様子
わら公園干支めぐり「きくま博士にチャレンジ」を実施するにあたり、事前にふれあいステーションスタッフの協力で子どもたちが事前に調査をし、まとめてワークシートが完成しました。
 
9時にボランティアスタッフが集まり全体会をしました。
ふれあいステーションの羽藤さんの挨拶の後、参加してくれた団体さんの紹介、1日の流れと安全にイベントを進めるための注意事項を伝達しました。
10時「『プレイパークきくま』スタートしました。」のアナウンスで始まりました。
 
会場が2箇所に分かれているので、総合受付も2箇所に設置しました。
総合受付ではバッチと会場案内をもらってから各コーナーを回ってもらいます。
 
かわら公園
【瓦の干支めぐり】
受付でワークシートと鉛筆をもらい いざ出発!!
ワークシートにあるかわら公園の地図を頼りに瓦の干支を探します。
受付では丁寧に遊び方の説明をしてくれています。
干支の置物のあるポイントに着いたら、置物にぶら下がっているポケットの中の用紙を取り、クイズに答えてスタンプを押します。できたら、次のポイントへ~~~~
【丑のポイント】ではゲームに挑戦です。
穴の中から出てくる『厄』をたたくゲームです。
時々出てくる鬼をたたくとマイナスポイントになるので気をつけなければいけません。
 
【羊のポイント】では、スタンプをおしてバッチをつけたジュニアボランティア「きくまVレンジャー」を探してミニゲームに挑戦しなければなりません。
ただ、「Vレンジャー」の子がどこにいるかはわかりません。
それに、どんなゲームかは出会った「Vレンジャー」によってちがいます・・・・。
 
意外と知らなかった菊間のあれやこれ??
 
みんなで考えた「きくま博士」問題
Q1.【鼠のポイント】かわら公園の干支めぐりコースは何歩で1周できるでしょう?
Q2.【兎のポイント】菊間町には2つの滝があります。「歌仙の滝」ともうひとつは?
Q3.【蛇のポイント】菊間瓦が作られ始めたのは何時代?
Q4.【午のポイント】「お供馬」には、何個の装飾品をつけるでしょう?
Q5.【申のポイント】菊間の有名な「もなか」の名前は?
Q6.【酉のポイント】菊間祭りの牛鬼の高さは?
 
十二支のポイントを全部クリアしていきゴールすると「鬼瓦の置き物」のプレゼントがありました。また、1時間でゴールすると更に得点upです。
 
【太鼓塾】
午前11時からと午後1時からの2回太鼓塾がありました。
ふれあいステーションの駅長でもある羽藤さんの指導で、「せいや~」の掛け声とともにドン・ドン・・・・と1時間たっぷり太鼓を楽しむことができました。
今回は特別に日本で一番大きい瓦でできた太鼓も叩くことができました。
小さな子から大きい子まで皆で楽しめるプログラムでした。
 
【瓦の絵馬作り】
かわら館実習室にて
瓦粘土を絵馬の形にしたものに参加した人が願い事を書きます。
焼いて出来上がった絵馬を賀茂神社でご祈祷してもらい受け取ることになります。
これはスタッフの話し合いの中で生まれたアイデア企画です。
みんなに広まることをスタッフ全員期待しています。
 
菊間駅
菊間駅には馬がいるので、かわいいお客さんがいっぱい来てくれました。
 
【乗馬体験】
10時から正午まで愛馬会さんによる乗馬体験がありました。
馬を引いているのは、馬主の息子の竜馬君です。
この馬は砂利道が苦手らしく、砂利が多いこの場所では苦労をかけてしまいました。
「馬は温かくて気持ちがいい」と、最初怖くて一人で乗れなかったのに、何度も乗る子もいました。
 
【手芸教室】
先輩ママたちが、指編みマフラー作りを丁寧に教えてくれました。
1時間かけて仕上げた5歳のがんばりやさん、出来上がった作品をうれしそうに皆に見せている子、スタッフも教えがいがあります。
 
【駅からウォーク】
菊間駅から遍照院までをガイドの田村さん、上田さんと一緒に歩きました。
 
鬼瓦もなかのお店で休憩タイム・・・・もなかの試食もできて満足でした。
 
遍照院に着くと、鐘の突き方やお参りの仕方まで教えていただきました。
 
みんなで後片付けをして解散しました。
最後まで協力してくれたみなさんありがとうございました。
 
子どもたちの声
イベント準備から関わった子は、「学校で地域のことについていろいろ調べたり発表したりするが、今回は大人と一緒に調べたりしたので面白かった。また、それをクイズにしたり、調べたことを文章にしたりして、遊びに来た人に見てもらうことができてよかった。」と達成感があったようだった。
イベントに遊びに来た子は、「いろいろな体験ができてよかった。菊間のことで「瓦の発展した歴史」のことや「お供馬の装飾の数」など意外と知らないことが多いことにビックリした。」などの意見があった。
 
よかったこと
今回の協働企画の活動にいつも参加しているステーションスタッフは、イベント準備などで子どもとの交流の回数が増えていくとともに、自然に声かけをすることができるようになり、一緒に活動することを楽しめるようになっていた。
子どもたちは、菊間町のことを大人と一緒に調べることで、オフシーズンに見ることができない「牛鬼」の姿を直接見て調べることができたり、何となく知っていた菊間の事だけど、そこまで興味がなくて疑問にも思わなかった「瓦産業が栄えた理由」や「お供馬の飾りつけ」のことなど知ることができたり、かわら公園を何歩で歩けるかを調べることなどの楽しみ方を知ることができた。そして、子どもたち自身も関わったことが、ワークシートという形になり達成感を味わうことができた。
また、以前は声をかけてもステーションの中に入ろうとしなかった子どもが、活動を見聞きしたことで、ステーションスタッフの声かけに反応するようになった。
ステーションと児童館が協働で開催することができたので、体験活動の幅が広がった。
 

児童館・協力NPO・その他協力者の声

児童館担当者
これまでの当児童館では、大きく分けると、来館する人(子ども、子育て中の親子など)に対しての活動と、おでかけ児童館としての活動だった。そして、それらの活動はこちらが主体となり、遊びや情報を提供することに重きを置いており、今回の事業のような「地域の人と」という意味での協働に対して発想がなかったことは事実である。しかし、普段の事業でいろいろな機関の方や児童館に関わっていただいている方もおられることも事実。その方々との事業展開に今回は視点を持っていくことができたことが今回事業を行ってみての我々の財産となった。もちろん、一緒に事業を行ったふれあいステーションきくまのメンバーの方も、今後の活動においての財産になったことは言うまでもない。
 「地域福祉活動」は、児童館企画で交流の場を持つ程度で地域福祉活動の一端を担っているつもりになっていた。今回の事業で重要かつ、日常的に取り組んでいく活動の一つだと認識を改めた。まして、菊間児童館の置かれているこの周辺でも、過疎化が進み、少子高齢化が進んでいる現在、なおさら取り組んでいかなければならない。
さて、本事業では子どもはもちろん、ステーションスタッフと児童館スタッフとの関係作りをすることが重要なポイントであった。ステーションスタッフには、大人が子どもに提供するだけでなく、一緒に楽しめる関係作りをしていくこと。そのために、子どもとの距離を近づけ話す努力をしてもらった。
ステーションスタッフと児童館スタッフの関係については、こちらからお願いするだけでなく、ステーションからもアイデアを発信してもらえるようにすること。そのために情報交換をするなど、よく話し合い関係作りをしていき、遠慮してしまいありきたりの行事になることがないようにしていく必要があった。
いつも活動に参加してくれているスタッフとは、いろいろ話し合えるよい関係になったのだが、イベントごとに違うスタッフの参加があった時には対応に戸惑い、こちらが遠慮してしまいスムーズに進行できないことがあった。そのため、子どもたちへの対応も、目的どおりの関わり方でなく、従来どおりの大人が子どもに提供する形になってしまっていた。これはすべて、職員の強い目的意識が無いために起こったことで、どのようなスタッフの参加があっても、お互いの意識統一をし、それを伝達する努力を怠ってはいけない。
今後も児童館と地域のいろいろな人との関係は継続していくことを約束しており、今回の企画で一歩踏み込んだ関係作りができつつあるので、今回以上に顔の見える関係を築き、相互で目的を確認しながら事業を進めていきたい。
 
協力NPO
天候に恵まれてよかった。
企画の中で、菊間町の紹介を盛り込んだオリエンテーリングができたこと、商店街を通って遍照院まで歩く「駅からウォーク」があり、菊間町の人も巻き込むことができたこと、乗馬体験を駅でしたことで、電車を利用する人にもその風景を見てもらうことができ、菊間町のアピールができたことなどいろいろなことを楽しんでもらうことができた。また、瓦絵馬はこれからも地域の観光事業につながるようにしたいし、この企画を通して、普段子どもが立ち入らない神社仏閣などのつながりがもてるようにしてきいきたい。
その他協力者
愛馬会の人からは「子どもたちが喜んでくれたのでよかった。またこのような形でよかったら協力するので、ぜひ声をかけてください。」とのコメントをいただいた。
※愛馬会とは?
菊間の秋祭りの時に加茂神社で行われる「お供馬の走りこみ」のための馬を買い付け、飼育、調教し、また子どもたちにも乗馬技術を指導するなどしています。
 
この事業で得られたこと
今回は、ふれあいステーションきくまに所属している人たちの太鼓や馬、手芸など得意な分野を活かし、オリエンテーリングをする企画にプラスした。結果的には、ターゲットの絞込みができていなかったために集客が予想より少なくなってしまったが、この事業をきっかけに、ふれあいステーションきくまを中心とした地域の人との相互関係ができたので、今までのように児童館が発信するだけでなく、地域の人からも企画が出てくることが考えられる。
今後もアプローチしていきたい。既にプレイパーク終了後にも、ステーション側から、駅からウォークの企画を継続していきたいなどの意見がでた。子どもたちに希望を聞きながら、目的地を選んで、実施に向けて検討したい。
ステーションが関わることで、駅周辺の人の協力も得られ、充実した企画になることと思う。
この企画を継続し実施していくことで、子どもと子どもの周りに居る大人たちを巻き込み菊間町の楽しみを皆で見つけていきたい。また、活動を通して、駅も子どもたちの集える場所になるようになっていくことを期待する。
 

菊間児童館について


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連絡先

住所

〒799-2310
愛媛県今治市菊間町長坂2001

電話番号 0898-54-5366