ひばりが丘児童センター
東京都西東京市
みんなでわくわくクッキング!
タイトル | みんなでわくわくクッキング! |
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協力NPO |
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開催日時 | 2017年8月24日〜10月14日 |
開催場所 | ひばりが丘児童センター |
目的 | 安心して子どもが育つ・育てられる環境を作るために、児童センターという施設を通じて、同じ地域に住む様々な年代の人たち(乳幼児をもつ親、高齢者)が、一緒に遊んだり、食事を楽しんだりすることで繋がる機会を設ける。 |
概要 |
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ひばりが丘児童センター
連絡先
住所 | 〒202-0001 東京都西東京市ひばりが丘3-1-25 |
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電話番号 | 042-465-4540 |
レポート
当日の様子
1回目(8/24)
乳幼児親子と小中学生の触れ合いイベントを行いました。生後4か月から3才過ぎまで、幅広い年齢の赤ちゃんの参加があり、参加した小学生はそのかわいさに触れるだけではなく、発達の違いや、遊び方の違いを知ることが出来ました。小学生にとっては、自分たちが赤ちゃんだった時に周りからどのような愛され方をしていたかを思い出すきっかけとなると共に、将来親になった時のためのシミュレーションの機会として、良い経験になったかと思います。また、保護者にとっては、普段関わりがない小学生たちが、我が子と優しく遊んでくれる姿を見て、とても頼もしく思えたことでしょう。さらに、我が子の数年後の姿と重ね、成長が楽しみに思える機会になったことと思います。今回の企画のために張り切って読み聞かせの準備をしてくれた小学生もおり、とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。
2回目(9/29)
小中学生と高齢者のクッキングイベントを行いました。季節感も取り入れ、おはぎと野菜たっぷりの根菜汁を作りました。初めはお互いにぎこちない様子でしたが、作業が進むごとに会話が増え、とても良い雰囲気の中でクッキングを行うことが出来ました。お肉の切り方や、あんこの包み方など、子どもたちにとって初体験の作業に戸惑っている姿も見られましたが、おじいちゃんおばあちゃんが優しく教えてくださり、子どもたちも素直にその優しさを受け取っているようでした。参加者からは、みんなで作ったごはんはとてもおいしかった!との感想をたくさん聞くことが出来ました。
3回目(10/14)
乳幼児親子、小中学生、高齢者が集まり、クッキングイベントと食事会(乳幼児親子は食事会のみ参加)を行いました。メニューは、ハヤシライスとほうれんそうのごまあえ、りんごのコンポートを作りました。子どもたちは1回目、2回目から続いての参加者も多く、調理や交流に対して、前回よりも余裕を持って参加している様子が見られました。食事会では、それぞれの世代が均等になるように座り、ごはんを食べながら様々な話をして楽しみました。これから幼稚園の入園を考えている乳幼児保護者が、卒園生である小学生からどんな幼稚園生活を送っていたかを生で聞ける瞬間もあり、異世代交流だからこそ出てくる面白味を感じることが出来ました。また、その光景を温かいまなざしで見ているおじいちゃんおばあちゃんの姿もとても印象的でした。
よかったこと
マンションなどが多く、周囲との繋がりが見えにくいという地域性の中で、乳幼児親子、小中学生、高齢者といった、普段は関わりの薄い様々な世代の人たちが、児童館という施設を使って交流する機会を作れたことが良かった点です。特に、高齢者の方には「児童館」という施設自体が馴染みが薄く、今回の企画をきっかけに、どのような施設なのか、どのような子どもたちが来ているのかを知ってもらうことが出来ました。また、協働をすることでNPOと児童館が持っている人脈を合わせることができ、活動内容の幅が拡がるとともに、新しい繋がりを築く機会となったことが協働の成果として感じられています。
子どもたちの声
- 赤ちゃんと遊ぶのは楽しかったし、面白かった。みんなとてもかわいくて、見ていて楽しかった。
- みんなで作った料理はおいしかった。
- おじいちゃんやおばあちゃんに料理の作り方を聞いたり、やり方を詳しく聞いたり、赤ちゃんと遊んだり、とても楽しかった。
協力NPOの感想
3回の講座を通して、児童センターの利用の多様性を感じました。
- 多世代交流:
高齢者の力が充分に発揮される部分が多いこと。児童への対応や、社会的スキルの伝承が出来ていた。児童も日頃触れ合うことのない世代に方々にとても丁寧に対応していた。高齢者自身も児童と関わることを楽しんでいた。 - 他団体交流:
NPOとしての地域での日頃の事業が今回の企画に活用でき、普段より幅広く地域密着の活動が出来た。別々の事業で活動していた人が一緒に集うことで新たに生み出されるものがあり、今後の広がりが楽しみである。 - 継続的な関わり:
現在は乳幼児、児童、高齢者の多世代が関わり合う機会が少ないが、一昔前の地域では当たり前の交流の形である。児童センターを通して多世代をつなぐことで、それぞれが抱える孤立感や不安感の軽減につながる仕掛けになるのではと感じた。児童と地域(乳幼児を含めた子どもたちと高齢者)の交流をコーディネートできれば可能であると感じた。また、NPOがいつも接している親子とは異なる層の家族に出会うことができ、協働であるからこその効果と、今後の児童センターを中心とした地域の活動の広がりを感じた。 具体的には「子ども食堂」「日本の文化の伝承(遊びや音楽や食など)」「地元の生産者との食育」「地域の若い世代の婚活目的の食事」など、地域の人が一緒に集い、食べる機会が増えれば地域の活性化に繋がると感じた。
児童館担当者の感想
今まで、乳幼児⇔小中学生、乳幼児⇔高齢者、小学生⇔高齢者、と、二方向での交流イベントはありましたが、今回初めて多世代入り混じっての交流の機会となりました。その中で生まれてくる話題や雰囲気はとても新鮮で、参加者の方からも、「楽しかった」「また異世代交流のイベントがあれば参加したい」との感想を多くいただきました。特に、高齢者のみなさんからは「子どもたちがそこにいるだけで楽しかった・嬉しかった」との声を聞くことが出来、その中で生まれる温かい雰囲気は、子どもたちだけでなく、乳幼児の保護者にとっても安心感に繋がるものになったのではないかと思います。今後も、地域の課題を踏まえながら、子どもたちが安心して育つことが出来る環境作りに努めていきたいと思います。