NPOどんどこプロジェクト

NPOどんどこプロジェクト 2017

狭山市立狭山台児童館

埼玉県狭山市

さやまっ子元気プロジエックト 武蔵野の面影体験 〜未来の乗り物をいっしょに作ろう〜

タイトル さやまっ子元気プロジエックト 武蔵野の面影体験 〜未来の乗り物をいっしょに作ろう〜
協力NPO 特定非営利活動法人 ジョイライフさやま
その他協力者・関係者
  • 市内企業
  • 本田技研工業(株)埼玉製作所
  • 埼玉県立狭山工業高等高校
  • 秋草学園高等学校
開催日時 2017年8月8日(火)・22日(火)・9月3日(日)
開催場所 埼玉県立狭山工業高等学校
目的
  1. 子ども達を取り巻く環境は、人口、経済、文化など様々な面で変化しています。とりわけ狭山市は、人口減少社会の到来により、学校の統廃合が進み、地域 や家庭環境の変化が子ども達の育ちに影響を与え、道徳観、歴史観、伝統文化に触れ合う機会が減少してきました。このため、「武蔵野の面影が残る、緑豊かで 閑静なお茶畑」が広がる自然豊かな場所で、子ども達が普段触れ合う事の少ない、自分とは価値観や行動様式の異なる"異質な他者や多様性"と関わることで、「さまざまな声がある=異質な他者への関心を保ち続けること」、さやまっ子 (狭山市の子どもの呼称)が豊かな人間性と創造性を備え、自らの夢を実現でき るようサポートします。
  2. 今後10〜20年で、雇用者の約50%の仕事が自動化される"といった予測もあるように、将来の変化を予測することが困難な時代を生きる子どもたちに対 しては、社会の変化に受け身で対処するのではなく、自ら課題を発見し、他者と協働してその解決を図り、新たな知と価値を創造する力を育成することが喫緊の 課題である。そのためには、子ども達に「何を教えるか」だけでなく、子ども達が「どのように学ぶか」という視点が重要であり、狭山市の自然豊かな環境を「さやまっ子」が考え「さやまっ子」たちが中心に考えるシンポジウムとして開催したいと考えています。
概要
  1. 住んでいる地域の環境への関心を寄せる参画
    ぼくたち、私たちが住んでいるこの豊かな武蔵野の自然は将来どのようになっているのか?また自然に優しい燃料はあるのか?僕たちがおじいちゃんになったと き、お店や病院に自動で連れて行ってくれる車はあるのか等、参加者からプロジェクトの目標を認識していただき、子ども達が主役という意識付けを行います。
  2. 子ども達が将来の描く夢を意見交換する参画
    将来、子ども達が考える社会を車というツールを通して考える機会をつくる。そのため、シンポジウムを通して子ども達の疑問や質問を聞く。その中から出てきた意見をもとに自由な発想で自分たちの考える「未来の乗り物を製作」する。
  3. 子ども達の夢をサポートしてくれる大人の参画
    参加児童の意見に寄り添い、後押しをしてくれる地域の団体や高校生を募り児童の主体性を尊重した助言をいただくことにより、思い描いた乗り物を完成させていく。
  4. 子ども達主導の活動参画
    最後に子ども達による制作発表の場を設け、実際に走らせるところを保護者の方々にも見て頂き、想いの共有を図る。

狭山市立狭山台児童館について

連絡先

住所 〒350-1308
埼玉県狭山市中央3-3-31
電話番号 04-2958-7407

レポート

当日の様子

活動1日目です。「狭山市の未来に必要な乗り物ってなんだろう?」工場見学やシンポジウムで意見交換をしながら班ごとに乗り物の設計図を描いていきます。「空気をきれいにする装置がタイヤについている!」「おじいちゃんがお茶を飲みながら移動できる乗り物!!」お友達の柔軟で豊かな発想を中学生・高校生のお兄さん、お姉さんは「すごいね!!よく考えたね!どうやって形にしようか?」と優しく受け止め、設計図を描いてくれます。そして、「空気をきれいにする乗り物」「おじいちゃんが喜ぶ乗り物」「水をろ過してきれいにする乗り物」を作る事に決まりました。

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活動2日目です。設計図をもとに乗り物を作っていきます。「これ、使っていいの?やった!!」初めて使う工具を持ってちょっぴりお兄さん気分です。でも、ダンボールを切る作業は思ったよりも難しい・・そんな様子を見てそっと手を差し伸べてくれる6年生。そこには温かい空気が流れていました。作業の合間には「どこの小学校?」「何か習ってる?」と会話も弾み学年や小学校の垣根を越えて友達の輪が広がっていきます。午前・午後の作業を終え乗り物が完成!!「お家の人に見てもらうのが楽しみだね!!」と次回の活動へ気持ちが高まります。

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活動最終日。「なんて言おうかな?」乗り物の特徴や作った感想を発表原稿にしてまとめていきます。リハーサルではみんな真剣な表情で取り組み、熱心さが伝わってきます。保護者の方が来てくださって、いざ本番です。高校生の進行で一人ひとりが自分の言葉で想いを伝えます。「自分たちで考えた乗り物が形になってすごいと思いました。」「面白かったです!」その言葉に温かい拍手を送ってくださるおうちの方々。実際に乗り物に乗ったり、見学をして「すごい立派に作れたね!」「細かく出来たね!」とおうちの人にたくさん褒めてもらい、思いの共有を図ることができました。

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よかったこと

昨年度、一緒に活動させて頂いたこともありスムーズに職員間のコミュニケーションや意思の疎通を図る事が出来ました。その土台があったからこそ、当初予定していた行動や計画をより綿密に考えることができ、内容の濃い、充実したプログラムを一緒に考え、実行することができました。

子どもたちの声

  • 難しいところもあったけど、6年生が手伝ってくれて乗り物が出来たときは嬉しかったです。
  • 新しい友達が出来て嬉しかったです。
  • 普段使えない道具を使って、作れて楽しかったです。

協力NPOの感想

工場見学で実際にロボットが活躍している現場を見て、将来世の中がどう変化していくか予想する体験の場を提供できた。また、これからの世の中で、環境にやさしい乗り物をいかに作りあげていくかという課題に対し、子どもたちの自由な発想で、思い通りの形で出来るように支援した。

その他協力者の感想

子どもたちのアイディアが形になって、発表の場のお手伝いをさせてもらいました。大人になると思い浮かばない事を考える子もたくさんいて「さすが子どもたち!」と思いました。舞台や客席等、当日その場で変更したこともありましたが スムーズにできていたと思います。見に来てくださっていた保護者の方々もたくさん写真を撮っていたので、大人も子どもも楽しめていたと思います。

児童館担当者の感想

「子どもたちの思い描く乗り物を形にすることが出来るだろうか」と思った所もありましたが「ボールを使ってお茶に見せる!!」「細かいところは説明する!」と子どもたちの豊かな発想力や柔軟な考えに、学ぶ事が沢山ありました。それからスタッフが皆同じ方向を向き、背伸びをするのではなく、一人ひとりが今持っている力や表現を最大限に活かせるようにサポートをしようと気持ちが一つになっていきました。様々な立場から子どもたちの意見を汲み取り、目に見えないものを形にしていく作業は小学生・中学生・高校生・NPO・ボランティアの方々の絆を作っていく時間にもなりました。また、保護者の方に作った乗り物をみてもらい「頑張ったね!」「上手に出来たね!」とたくさん褒めてもらったことで大きな自信と成功体験につながった事と思います。