NPOどんどこプロジェクト

NPOどんどこプロジェクト 2017

NIKO NIKO館

愛媛県上浮穴郡久万高原町

地域と、皆と、ゆる~く☆繋がるNIKO NIKO館 part2 "NIKOcafé ネットワークを広げよう"

タイトル 地域と、皆と、ゆる~く☆繋がるNIKO NIKO館 part2 "NIKOcafé ネットワークを広げよう"
協力NPO
  • パステルくらぶ
  • NPO法人 とべ子育て支援団体 ぽっかぽか
  • NPO法人 由良野の森
その他協力者・関係者
  • 久万高原町社会福祉協議会
  • 久万高原町社会福祉教育委員会 家庭教育支援チーム
  • 久万保育園
  • Happy House(地域子育て支援センター)
  • 上浮穴高等学校
開催日時 2017年8月8日~10月28日
開催場所 NIKO NIKO館
目的
  • 児童館の子どもたちと地域の人々と交流する中で、互いに刺激を受けながら、互いに元気になる。
  • 再会することの喜びや嬉しさを共に感じ合う。
  • 人と人とが繋がり合うことの素晴らしさを継続することの大切さを知る。
  • 昨年の体験を通して、1人ひとりの自信につながったことを生かし、計画・準備がスムーズに行えるようにする。
概要
  • 社協との協働で、高齢者サロンへ出向き、1年ぶりの再会に喜びながら、話をしたり、一緒に食事をしたり、自分たちが用意したゲームを楽しむ。また、出前カフェを行い、お互いにほっとできる空間作りをする。
  • 昨年、知り合いになった砥部地区の子どもたちを久万高原町へ招待し、NIKO NIKO館の子どもたちと、久万高原町にあるお寺で体験交流を行う。また、四国88ヶ所で訪れるお遍路さんの休憩所を設け、全国の人々をおもてなしの心でお迎えする。
  • 人と自然の相互依存、共生関係の本来の姿を求めて活動する(NPO法人由良野の森)と、協働し、久万高原町で自然体験を行う。また染布体験を行い、自分たちで作ったTシャツを着用し、久万高原町で行われるお祭りに参加し、子どもたちの力で町全体に元気を届ける。
  • 久万高原町で行われるイベント"くまくるまるしぇ"に参加し、自分たちで出店のコーナーを持ち、カフェやくじ引き、ゴム鉄砲、宝物作りコーナーなど、お仕事体験を行いながら、地域の方と触れ合う。
  • 高校生、大学生、若者と町中探検し、『町中マップ作成』『町のお助けマンを探せ』など活動を一緒に行い、よい刺激を受けたり、憧れの気持ちを抱き、自分の未来の姿を想像したり、具体的な目標を持つ。

NIKO NIKO館について

連絡先

住所 〒791-1202
愛媛県上浮穴郡久万高原町久万1457-1
電話番号 0892-21-2335

レポート

当日の様子

8月12日(水) 自然体験、藍染め、蚕、ピザ作り(NPO由良野の森)

NPO由良野の森へ学生ボランティアと子どもたちで出向き、藍染め体験やピザ作りを行いました。それぞれがオリジナル模様のTシャツを作った後、藍染めの液に付け、由良野の緑あふれる森林、青空、太陽の下、自然の中で、オリジナルTシャツが完成しました。昼食はピザ作りを行い、薪を使用したピザ釜で焼き、出来たてをガーデンテラスで食べました。活動の中で、ボランティアの若者の作業に取り組む姿勢や丁寧さ、由良野のスタッフさんへ声の掛け方が、子どもたちにとって憧れとなり、若者の存在が大きな影響を与えました。また、学生にとっても児童館で活動する意欲に繋がり、お互いに良い効果が見られ、交流を深めることができました。由良野の森で活動することで、自分たちの住んでいる町の大気、水、大地、草木、ありとあらゆる生き物についてより理解し、自分たちが自然の中で生きていることに、興味や関心を持つことができました。

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9月9日(土) 健康はつらつフェスティバル(保健センター)

町内の保健センターや消防署と協働し、久万高原町消防署で行われた健康はつらつフェスティバルに参加しました。出前カフェに、地域の親子やNPOパステルくらぶの利用者さんが、地域カフェに来店され、子どもたちは、カフェの提供や会話などを行い、交流を深めました。また、様々な事業所のブースがあり、健康や食事(塩分、油の取り方)について学んだりや災害時の煙の怖さを「煙体験ハウス」で擬似体験をしたり、防災について知ることができました。

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10月7日(水) お遍路さんおもてなし体験(第45札所 岩屋寺)

四国88ヶ所 第45番札所 岩屋寺で、お寺体験とお遍路さんへ出前カフェのおもてなし体験を行いました。お寺体験では、岩屋寺の住職さんに本堂でお話や写仏を行い、一人ひとりが心を清めながら、自分との時間をじっくりと向き合いました。また、おもてなしの準備をそれぞれが意欲的に進め、テーブルクロスやイスの配置など、カフェを飲みやすい雰囲気にセッティングしました。

折鶴に、「気をつけてくださいね 大吉」とメッセージカードを添えて、出前カフェのおもてなしを行い、札幌から鹿児島まで、全国のお遍路さんに挨拶や声を掛けることができ、「どのような方法でここまで来たのか?」「ここに来たのは何回目なのか?」「カフェの感想」など、直接話を聞くことができ、子どもたちは、全国へ目を向けると同時に、カフェのおもてなしを行った達成感と満足感を味わっていました。

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11月25日(土) 面河地区 あいのみねサロン(社会福祉協議会)
12月9日(土) 柳谷地区 こむらサロン(社会福祉協議会)

社会福祉協議会との協働で、限界集落のおじいちゃん、おばあちゃんへ出前カフェの提供や交流活動を行いました。子どもたちは、児童館で遊んでいるボードゲームやカルタを持参し、サロンの方に「このゲームの遊び方は…」と、丁寧にルールを説明して楽しみました。子どもたちがおばあちゃんにゲームを説明する姿が微笑ましく、自信に溢れた表情をしていました。また、卓球大会では、子どもチームがすべて完敗という結果に、「また次に来た時、対戦したい」「悔しかった」と、子どもの声が聞かれました。高齢者からは「次はNIKO NIKO館の地域カフェに行ってみたい」との声や「今日は公民館から子どもの声が聞えてきたので、来てみた」と、子どもの声を聞いてサロンへ訪れる方の姿がありました。

いつもは子どもの声がしない地域へ出向くことで、高齢者に元気を届けることができました。また高齢者同士をつなぐパイプ役として、子どもの力で人と人をつなぐことができました。

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1月16日(金)  ミニ会議

地域カフェを利用される70代80代のコーラスグループの方、NPO法人パステルくらぶ、町議会議員、民生児童委員、つどいの広場スタッフ、児童館スタッフが、地域カフェを利用しながら、久万高原町の子育て支援やNIKO NIKO館について、ミニトークを行いました。

今後は、様々な方に、この場所(児童館)に来てもらい、地域カフェを気軽に利用してもらいながら、隣接している保育園、地域子育て支援センターがあることから、0歳から18歳までの子どもたちの様子や子育て中の保護者さん、地域の小中高等学校、保健センター、役場、教育委員会、地域の人々と繋がりが自然な形で行われ、児童館で一貫性をもった次世代育成支援が行われている様々な取り組みを見てもらい、知ってもらうことが大切だという意見が聞かれました。地域へ向けての発信力を継続していきたいです。

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2月25日(日) こども店長 “こどもの町オープン”(久万町商店街)

これまで出前カフェで接客対応を経験してきた子どもたちが、自分たちの考えたお店を町内で行われたイベント(くままちひなまつり)で、オープンしました。

「児童館の絵本コーナーに置いている漫画本を人気なので、ためし読みができるお店があれば、児童館に遊びに来てくれる人が増えるかな」「こどもに人気の飲み物をカフェコーナーに用意すると、お客さんが来る」「繁盛する」「みんなが楽しめる」と、言う意見から、アクセサリー屋、おかしや、ガチャガチャや、ためし読みや、こどもカフェ、それぞれのお店が決まり、準備から接客や販売、地域の方に積極的に声をかけながら、こども店長として活動を行いました。

活動を終え、感想に「みんなが喜んでくれて嬉しかった」「自分たちの仕事ぶりを褒めてもらった」という意見や「自分のお店だったので、接客対応が緊張した」「お金の計算が難しかった」と、次の活動に向けて課題も見つかりました。片付けを終えた子どもたちは、ホッとした表情の中に満足感を味わっていたようでした。

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よかったこと

久万高原町の自然を生かした取り組みをNPO法人由良野の森と協働することで、自分たちが自然と共存しながら生きていることを理解し、自分たちが住んでいる町の良さを知ることができた。また、子どもたちが、学童クラブ卒業生の聖カタリナ大学の若者と交流活動することで、学生に対する憧れやこれから自分たちの未来の姿を想像するきっかけとなった。

お寺体験は、地域から全国の方へおもてなし体験をすることができ、意欲的に声を掛け、コミュニケーション力や会話術を学び、自分たちの住んでいる町から全国へと興味や関心を向けることができました。

児童館で行う地域カフェの場所を通して、NPOパステルくらぶや民生児童委員、町議会員、児童館についてミニ会議を行い、地域の声を「ここに来るとみんなが幸せになる」「この場所をみんなに知ってもらうよう、広報して利用してもらうといいのでは」など、直接聞くことできました。

子どもたちの声

  • こども会議で自分の意見が実現でき、1日店長になったことが嬉しかった。
  • おばあちゃんとの卓球大会はすべて完敗で悔しかった。おばあちゃんは強かった。でも、自分たちが選び持参した児童館のボードゲームの遊び方を伝えることができ、一緒遊ぶことができて良かった。
  • 児童館では子ども同士の活動が多いが、地域には色々な人がいることを知った。また自分たちがおもてなしをすることで喜んでくれる人がいることを知り、また会いたいと思った。
  • お遍路さんへのおもてなしは、全国の方と繋がる貴重な体験ができた。

協力NPOの感想

  • 児童館の居心地の良さや声のかけやすさが協働に深みを増し、相乗効果となり、活動を通して、繋がる人と人が幸せな表情をしていたのが大変印象的でした。
  • 子どもたちは自然の中で活動しながら、危険を回避する力も培っていくのです。児童館と協働することで、子どもたちに自然の素晴らしさを伝えることができました。今後も継続した取り組みの中で色々な体験をさせ、自分たちの住んでいる町に興味や関心をもってもらいたいです。

その他協力者の感想

  • 子どもの声が地域を元気にし、生きる力に繋がることは素晴らしい。
  • 児童館を知るきっかけとなり、また子どもの声が地域同士を繋げてくれたことが嬉しかったです。
  • 「ここ(児童館)に来ると、みんなが幸せになる」 この居心地の良さを継続してほしいです。

児童館担当者の感想

  • 地域に出向き、様々な人と触れ合うことで、一人ひとりが自信を持って活動に取り組む姿が、自然に見られるようになり、個々の成長を感じることができました。また、子どもたちから、こんなことしよう!こうしたらいいと思う!いろんな意見を出せるようになったことが嬉しかったです。
  • 子どもの力で地域が元気になる様子が継続できていることが素晴らしいです。